めざせ日本語教師~オンライン日本語Tutorのよもやま日記~

普段は派遣の会社員、副業でオンライン(italki, プライベート)の日本語のセンセイをしています。NAFL修了しました。

〈その465〉カタカナ外国語~意外と長い歴史?

日本語学習者の強敵の一つが「カタカナ英語」です。

初級の文法を終えて、やっと開放されたー!という生徒さんたちを次々襲う、「妖怪カタカナ英語」です。もう一つの敵は「怪獣オノマトペ」です。

あるレッスンで、中国人の生徒さんがぼやいてました。

「何が難しいって、カタカナ英語だよ。英語でも日本語でもない。意味も発音も違うなら、新しく日本語の言葉を作ればいいのに。」

そんなわけで(?)この生徒さんとカタカナ英語について話すことになりました。

私も日本語教育能力検定試験でうっすら勉強したような。。。ざっとした一般的な知識しかありません。

 

ことの発端ですが。

つい先日生徒さんが「日本の行ってみたい場所」について作文を書いたら、日本語担当(きんぎょじゃないよ、学校の先生です)の先生から指摘があったそうです。

「遊具じゃないよ、アトラクションだよ」

そう、遊園地にある、あの楽しい乗り物のことです。

確かに遊具でもいいけど、一般的にはアトラクションと言いますね。私がHPを確認したらどこもアトラクションと書いていました。

ここから生徒さんのカタカナ英語への一斉砲撃(批判)が始まりました😂

 

こういう生徒さんが強い感情を持っているトピックスは、会話のレッスンにはとても良いのです。何としてでも喋りたい、伝えたい、言いたいから、持てる力を総動員します。ですからいつもの1.5倍くらい喋りがよくなります。

 

一通り生徒さんが愚痴ったあと、カタカナやひらがなの成り立ちについて、生徒さんが学んだことを教えてくれました。

「ひらがなは漢字から生まれ、主に女性たちが使い、源氏物語枕草子が書かれました。カタカナも漢字から生まれましたが、主に男性のお坊さんたちが仏教を勉強するために生まれました。」(生徒さんの説明より)

ここから仏教の経典は当時の中国語(漢文)で書かれていたことに話しが移りました。

元々カタカナは難解な漢文の経典の読み方やコメント的なことを早く書くために生まれたと言われています(諸説あり)。

「ということは、1000年以上も前に、すでに日本人は外来語をカタカナで表現していたわけですね。」と生徒さん。

ほう、ほんとだ。

1000年前は当時の中国語を日本人向けにカタカナで表現し、現代では英語やベトナム語などをカタカナで表現する。

カタカナ外国語には1000年近い歴史があったんですね😂

生徒さんと話していて、新しい発見でした。