めざせ日本語教師~オンライン日本語Tutorのよもやま日記~

普段は派遣の会社員、副業でオンライン(italki, プライベート)の日本語のセンセイをしています。NAFL修了しました。

〈その161〉教材としてのyoutube利用法と注意 (italki)

 先日 日本語学習者向けyoutube 動画のご紹介をしました。無料で皆が使える動画、最高です!私は自分の勉強のためにも動画をよく使います。italki の先生でもレッスンで動画を利用している先生はたくさんいるようです。生徒さんに聞いた話では、自作の動画をバッチリ用意している先生もいらっしゃるとか。私はそこまでの技術や勇気(笑)がないので、自作のものではなく、他の先生が作成したものを利用しています。

 

 今日は私が教えるレッスンでどんなふうに動画を利用するかについて書きたいと思います。自分が教えるレッスンでyoutube を利用するのは、主に予習や復習のため、特に予習が多いです。italki のレッスンで動画を使うと会話の時間が減るので、私は楽ですが、生徒さんの不満が残ることがあるのでレッスン中はどうしてもという場合以外は使いません

 <その159>で紹介したあかね先生の電話応対の動画の場合、ずばりこれから会社で電話をとらないといけない生徒さんに使います。たいてい「きんぎょ、超特急で電話応対の仕方を教えて!(TдT)」というような切羽詰まった場合が多いです。

 まず動画のリンクを送ってレッスンまでに目を通してもらいます。できるひとは宿題として完コピしてもらいます。〈その159〉の動画の場合、もうあかね先生になりきって ( 先生、申し訳有りませんm(_ _)m ) もらいます。もうゴールデンボンバーゴスペラーズ・エアアカペラ張りに本気でお願いします。先生の表情や言い方、抑揚をとにかく真似して5回でも10回でも自分でやってもらいます。電話応対は定型文を覚えることも大事なんですが、就職で電話を取らないといけないような人は、少なくとも中級以上、N2、N1くらいまで持ってる方が多いです。ですので例文の暗記はそれほど困りません。困るのは、覚えた定型文の実践、声の出し方、空気が読めない(笑)が多いです。ですので、時間がない生徒さんはとにかく動画を完コピしてもらいます。シャドーイングというより、演劇、体で覚える!方式です。私が100回説明するより、動画で体験するほうがずっとわかりやすいし、私だけでなく、著名な先生がやってる!というお墨付き感もあって、生徒さんの信用を得られます。会社での電話のとり方は会社によってもかなり違います。ですので、動画で模範演技を学んで、私とは応用をするという形でやります。

 生徒さん用の動画を選ぶ私の基準は ① 本題が始まるまでの前フリが短い ② 過度に丁寧すぎない ③簡潔で実用的な例(応用はレッスンでできます)④ 動画の時間は短め の4つです。① は意外と大事で、みなさんせっかちなのか、本題前の音楽や映像が長々続くと、その時点で見るのをやめてしまいます。

 目的がはっきりしたレッスンの場合は予習のためにリンクを送りますが、レッスン中に説明しきれなかったところを補うために送る場合もあります。あと、生徒さんの興味がありそうなのをみつけたら送るときもあります。ただ国によっては youtube を見ることができなかったり、万一性的(これ大事です)・政治的・過度に宗教的な表現(日本人には大したことない表現でも、国によってはえらいことになる場合があります)が混じっていると大変なことがあるので、動画は事前に確認したもののみ利用することをおすすめします