めざせ日本語教師~オンライン日本語Tutorのよもやま日記~

普段は派遣の会社員、副業でオンライン(italki, プライベート)の日本語のセンセイをしています。NAFL修了しました。

〈その599〉読み取れない!試験用問題文ではない問題文

ちょっと忙しい一週間でした。ご無沙汰してます、きんぎょです。

先週、都合で空港に行きました。きんぎょが飛行機に乗ったわけではないんですが。それにしても久しぶりに海外と行き来する人たちで賑わう空港に、なんだかジーン。。。

ここしばらく、古い生徒さんがどんどん日本を出て、次の国に向かいました。よりよい条件を得られるところへ向かうため、最近の流行(?)がけっこうよくわかります。

 

さてさて、本題。

N3合格ライン以上のせいとさんだと、読み書きもけっこう上手です。きんぎょの生徒さんの一人で、N2を目指している生徒さんがいます。

この生徒さんが(他の生徒さんと同様)悪戦苦闘しているのが『試験用の問題文ではない、問題文』です。

レベルが上がると、問題集の例文に、日本人向けに書かれた小説やエッセイの一部を抜粋した文章が頻繁に出てくるようになります。これが、、、読めないんです!

出てくる漢字が難しいわけじゃないし、文法が難しいわけでもない。むしろ日本人にはそっちのほうがいきいきしてて読みやすいんですが。。。

問題を解くためだけに作られた文章は、文法的にも読みやすいんですよね。あれって、Google Translate にかけても、けっこう上手に訳せます。でも日本人の作家さんが日本人向けに書いた文章は、、、『Google 構文』ができてしまいます。意味不明な訳になっちゃうんですよね。読み取りにくいんでしょうね。

文法や語彙力が身についただけでは、実は日本人向けに書かれた書籍、特にエッセイなんかは読み取れないんです。逆に問題文はある程度の語彙力があれば、読み取るだけならなんとかなります。

ちなみにこの生徒さんがダントツ苦手だったのは評論家で詩人の吉本隆明氏。「日本人の思考回路」というソフトウェアが無いと読めないと嘆いたのは演出家の鴻上尚史氏でした。