帰省していた生徒さんや、これから帰国する生徒さんから、いろいろお土産&置き土産をいただき、シアワセいっぱいのきんぎょです。パッケージをみても読めない文字が多すぎて、google レンズのお世話になりっぱなしです。現代文明の力はスバラシイ!
さてさて。
このブログをお読みの皆様は、それほど親しい付き合いがあるわけじゃない人から「最近連絡してなくてごめんなさい。元気?」というメッセージがきたらどうしますか?・・・きんぎょだったら、スパムメールか?と思うかも。。。
これはある生徒さんからの質問です。
その生徒さんの母語では、特別に親しい人にではなくても、チャットを使って会話を始める時に、よくこのような表現を使うのだそうです。
ですから、きんぎょにもこの生徒さんから「最近連絡しなくてごめんなさい。元気?」だけメールが来たりします。(それで終わることもしばしば。(ΦωΦ))
気持ちとしては、お互いに(例えば家族として、友人として)頻繁に連絡をとって仲良くすべき(それがマナーとして正しい)なのに、そうしていなかったから、きっとあなたは悲しいんでいる。(悲しませて)申し訳ない、というような感じだそうです。
この表現が日本人から「日本語としておかしい」と指摘を受けたそうです。
「きんぎょ、どう思う?文法としては間違ってないでしょ?」
よく状況を聞くと、こんな感じだったようです。
相手の方から「そういうメッセージを付け加えると、違和感があるし、周囲にも誤解を与える。日本人同士はそんな表現はしない。」と指摘があったとのこと。
・・・わかりますよ、その気持ち。外国語を勉強するとしょっちゅう起きますよね。
母語の影響って、いろんなかたちで現れます。
きんぎょ自身も外国語を勉強していますが、日本語の影響を強く受けた外国語をしゃべっていると感じます。きんぎょの場合、本やCD,DVDなんかで勉強しただけなので、どうしても『ネイティブ感』の不足は否めません。
学習者が多い人気言語であるフランス語を勉強している友人によると、「フランス語なんかガンガン言われるよ、母語話者に。『あなたが話してんのはフランス語じゃない、フランス語風の日本語だ!』って。」ひ、ひえ〜😂
話しを戻して。
一般の日本社会では、外国語としての日本語に慣れていない日本人の方が多いです。
きんぎょはオンラインの日本語レッスンをしているので、外国人が話す日本語に慣れています。でもほとんどの人はそうではありません。
ですから、きんぎょが『べつにいいんじゃね?』と思ったとしても、それは一般的な反応ではなく、耐性があるが故の『いいんじゃね?』だったりする場合もあります。
おそらくですが、今回の場合、日本語にするとちょっと『誤解』を招きやすい表現だったのが問題だったのではないかと思います。
生徒さんの言語だと、そんな感じはないそうですが、言語によっては人の『近さ』が随分違います。
生徒さんの言語は、愛情や近さを表現することで良好な人間関係を築こうとします。
日本語は距離を取ることで敬意を表します。ですので『近い』表現は、とんでもなく『近い』表現になってしまうことがあります。
今回は、この生徒さんの言語だとよくても、日本語にすると親しいを通り越してしまう表現にも見えること。
相手によっては使わないほうが良い場合がある、ということを具体例をあげて話してみました。
こういうのは間接法のレッスンの良さの一つだと思います。
直接法だと、これを日本語で説明するとなると、ちょっとハイレベルな日本語になりがちです。どうしても「日本人はそうは言わないよ」で終わってしまいがちです。
日本語を教えていてよく思うのは、母語話者が感じる違和感を言語化する難しさです。
きんぎょの場合、日本語のレッスンをしていると、文法間違いの指摘というより、こっちの方が多いです。
そして生徒さんが知りたいのもそこだったりします。
文法的には間違ってない、なら何が良くないのか?
JLPTの勉強なんかだと、◯☓方式でやっていけるんですが、それ以外だとはっきりと◯とか☓だと言えない場合が多いです。