めざせ日本語教師~オンライン日本語Tutorのよもやま日記~

普段は派遣の会社員、副業でオンライン(italki, プライベート)の日本語のセンセイをしています。NAFL修了しました。

〈その501〉会話レッスンは予行演習 ~インプットしたらアウトプットしてみよう

極寒ですね。こたつに入って仕事をしています。ですので脚は暖かいのですが、部屋自体はマジ寒いです。部屋の熱帯魚が一番良い環境で暮らしているかもしれません。

 

「会話のレッスンて意味あるの?英会話のレッスンて、日本にしかないって言うじゃない。テキストをもとにきちんとレッスンするほうがいいんじゃない?」

先日こんなご質問をいただきました。

きんぎょの意見は「もちろん大きな意味があります。」です。

 

「先生、まあ、勉強、せいぜいがんばりなさいよね。

それは初めてレッスンを予約してくれた生徒さんの一言でした。

この生徒さんは日本語母語話者と話すのは実は初めて。でもなかなか慣れた感じのフレーズを使って話すのですが、その中で飛び出したのが上記の一言(生徒さん⇒きんぎょ)でした。

一瞬迷いました。

文法的には合ってる。もしかしたら本当に斜に構えて言いたいのかもしれない。

でももしかしたら「きんぎょ、これからも勉強頑張ってね」のつもりかも知れない。

 

実はこの手の言い間違いはけっこうあります。特にドラマやアニメで言い回しを覚えた生徒さんにはよくあって、例えば実際のセリフは「せいぜい頑張れよ」なんですが、サブタイトル(生徒さんの言語)では例えば「Good luck」と書かれているなんてことはたまにあります。

そして確認したらやっぱり「Good luck with your studies.」のつもりだったんです。

生徒さんの言い回しはどんな時に使えるかを実演して見せて、二人で大笑いしました。

「ああ、そういえば、あのキャラクターはちょっと皮肉が好きで、強い性格でした。別れ際にこのように言ってました。今度からはそういうのも考えながら覚えたらいいですね」と生徒さんが言いました。

覚えたことをそのまま一般のネイティブスピーカーに言うと、関係が悪くなったり思わぬ誤解を招くときもあります。あと、何が間違っていたのかどうかまでは説明してくれません。それでも構わないといえばそれまでですが、一度練習として付き合ってくれるネイティブスピーカーと話してみるというのは大事な経験だと思います。

 

きんぎょ自身も外国語を自分で勉強して、実際にネイティブの先生と初めて話した時、腰が抜けるくらいびっくりしました。こんな表現をするんだ!あ、この言い方をするとこんな反応するんだ!うひゃ〜、いきなり先生以外のネイティブスピーカーに使わなくてよかった!と思ったことが何度もあります。本当に予行演習です。

友達だったら変な顔をされて終わりかもしれません。でもレッスンの先生はたいてい言語分野に興味があり、教えたい人たちです。だから時間いっぱい遠慮なく質問に付き合ってもらえます。そのために代価を払います。

覚えたこと(インプット)は使ってみることで(アウトプット)しっかり覚えられるだけでなく、思ったとおりに機能するかどうかも確認できます。機能しなくても心配いりません、レッスンの先生はそれを楽しみにしているからです。