めざせ日本語教師~オンライン日本語Tutorのよもやま日記~

普段は派遣の会社員、副業でオンライン(italki, プライベート)の日本語のセンセイをしています。NAFL修了しました。

〈その244〉雑な?雑い?日本語のスラング

生徒さんの中には、ほんとに自然な日本語の会話をする人がいます。たまに「・・・ほんまは日本生まれの日本育ちやろ?知らんけど」とツッコみたくなる方もいます。

こんなレベルになると、間違い方(?)もネイティブ級です。

先日のレッスンはご自身の通う学校の愚痴から始まりました。「もうね、あの先生ざつい!うざいよ〜!」と言いました。「雑(ざつ)」の形容詞形ですが、N1で な形容詞の一つとして勉強します。でも、これは い形容詞になってますね。ですが、関西の一部や、特に若い方がネットスラングとして、い形容詞の形で使うことがあるそうです。テストでは✕になりますが、若い人らしい躍動感のある表現だな〜と思います。

生徒さんご自身も通常は「雑な」というのはご存知です。ですが、JLPTを受ける予定もない、本当に趣味で日本語を勉強している方なので、知識として正しい単語や文型を教えはしますが、正確さや丁寧さ、不快感の少なさよりご本人がしたい言い方や伝え方を優先します。

もう一つですが、生徒さんの中にはマンガで日本語を覚えた人がたくさんいます。面白い人もいて「ゆるさん!」「死ね!」「きさま、〇〇だ!」(好きなマンガの傾向が見えますね)みたいな日本語はペラペラなんですが、「ゆるせません」「〇〇さんは〇〇ですね!」とは出てこないなんてことがよくあります。聞くところによると、特定のマンガのオンラインファンサークルなんかでは、こういった日本語で会話をするそうで、とても楽しいそうです。想像するとかなりシュールですが、これもまあスラングといえばスラングで、そのグループの中では十二分に気持ちを分かち合えるので、それはそれで尊重しつつ、一般的な日本語にもふれてもらっています。