めざせ日本語教師~オンライン日本語Tutorのよもやま日記~

普段は派遣の会社員、副業でオンライン(italki, プライベート)の日本語のセンセイをしています。NAFL修了しました。

〈その622〉書かない、言わないという性質〜日本語

ある生徒さんがこんなご意見を言ってました。

「日本語の難しいところは、全部書かない、全部言わないところ。そんでもって日本人がそれに無自覚なところ。」

無自覚というのは、批判的に言っているのではなく、意識していない、気がついていないという意味です。

例えば。

日本語の自動詞や他動詞を勉強するときに、生徒さんは『他動詞はヲ格の目的語を持ちます。絶対目的語が要るんやで〜!』と習います。

ところが会話だと、この目的語は出てこないことがよくあるんです。

なぜか?状況的に目的語のものが認識できていたら、言わないからです。(きんぎょの論です。あくまで)

<例>

A:先生、花瓶が割れた〜。  ⇒   花瓶が割れた

B:おまえが割ったんだろが〜! ⇒ あなたが(花瓶を)割った。

 

このBの場合、文法的にはヲ格の目的語が必要ですが、言いません。目的語が何かお互いわかっているし、1番大事なのは、花瓶を割ったのは花瓶そのものではなく、おまえじゃ!という情報です。

 

上記の生徒さんが言う、「無自覚」というのは、この、文法のルール上は必要と言われているのに、それ以上にお互いの無意識の共通認識のほうが強いルールとして働くということを指しています。

 

ああ、お腹すいた。

夜にレッスンをすると、お腹がすきます。そろそろお風呂に入って寝ます。おやすみなさい!