レッスンで、一緒に本を読んでいる生徒さんがいます。
今読んでるのは短編ですが、難しいやつです。
「変な音」夏目漱石
きんぎょが思うに、文学系をさわり始めると『イレギュラーとの戦い』が始まります。
入門〜初中級くらいまでは、テキストで学んだら、だいたい習ったとおりの表現しかでてきません。
ところが。
中級くらいになると範囲が格段に広がるので、新聞、エッセイ、ツイッターなどのような読み物系が入ってきます。すると『習ったんとちゃうやんけ』というのが結構出てきます。それが格段に多いのが『文学』です。
実はきんぎょ、上記の理由で自分の外国語学習でも、文学はちょっと苦手です。レポートや新聞の記事なんかはいいんですが、文学が出てくると頭から煙が吹き上がります。
で、今回のイレギュラーは何か?
この生徒さんは上級レベルの生徒さんで、ビジネス日本語なんかも勉強したことがあります。
一緒に読んだ後、「質問ある?」と聞いたら、怪訝そうな顔で一言「ある」。
「『重そうですという。』と書いてるけど、〜です、と〜という、は同じ一文に入れてはいけないんじゃないの?そう勉強したよ。」
用言止めと体言止めを混ぜるなみたいな感じ?(ΦωΦ)
ああ、こういう時に日本語教育分野の知識の貧困さがうらめしい〜。
試しに生徒さんが正しいと思う「重そうだという」に書き変えて併記し、どう違うのかを話し合ってみました。
とにかく文学を触り始めると、生徒さんがこれまで学んだ日本語とは異なる日本語がでてきます。表現が古い、見たこと無い漢字、絶対禁止といわれた表現・・・だって文学なんだもーん。
ちなみにきんぎょは中上級(漢字がある程度読める)以上の生徒さんが音読の本に迷ったら夏目漱石をおすすめしています。
青空文庫で新字新かな版が無料で読めるんです!あと、一文の中に情報量が多いので、どこで区切って、どこで調子を整えるのか、先読みしないとうまく読めません。